黄金期ジャンプの影

主にジャンプ黄金期の短期終了作品について語ります

悪夢を振り払え 三十三年越しのファミコンジャンプ攻略最終章

 ファミコンジャンプの攻略も今回で最後となる。キングキャッスルの奥でピッコロを倒したら、突然金色のモノリスが現れて最終決戦の地へと飛ばされた所から再開

 桃と星矢が呼べるからエリア的にはエリア3扱いみたいだが、問題は体力がエリア3で別れた状態のままである事だ。このまま突入したら体力が減ったまま最終決戦に臨まなければならない。勿論他のエリアの仲間も同様である。なので、万全を期すなら面倒臭いけど各エリアを回って仲間の体力を回復しておこう。周りを筋斗雲でも越せない岩山に囲まれているので一瞬詰んだように見えるが、ここのモノリスはパスワードを教えてくれる代わりにキングキャッスルにワープさせてくれる。もっと面倒臭いけど中断してパスワードを入れ直す事で体力を全快させてもいいが。因みに最終決戦場のすぐ隣にはスタジアムらしき建物があるが、入る事は出来ない。もしかしたらとサッカーと野球のチケットを買ってきてみたがやはり無理だった。ここで仲間の体力を回復させる事が出来たら良かったのに

 さておき、最終決戦はこれまでのアクション戦闘とはうって変わってコマンド戦闘となり、大豪院邪鬼ラオウなどジャンプの歴代作品の悪役総勢13人を相手にケンシロウは百裂拳や無想転生、キン肉マンはキン肉ドライバーや火事場のクソ力など、それぞれ原作でお馴染みの技をビジュアル付きで繰り出して戦う事となる。…通常戦闘もこれで良かったのでは

 この戦闘で重要な点は2つある。1つは努力値(仲間によって名称が違う)で、これが高いほど仲間が強くなる。だが、それ以上に重要なのは相性だ。相性が良い相手だとほとんどダメージを受けずに大ダメージを与えられるし、相性が悪い相手だと逆となる。それどころか戦う事すら出来ない相手もいたりするほど極端な相性ゲーとなっている。それを途中で体力を回復する事も出来ずに13戦連続でこなさなければならないので、序盤の相手で相性の良い仲間を探り当てるのに手こずっていると、終盤には相手に相性の良い仲間が既に戦闘不能になっていて詰むというケースが出て来る。当時の私はそれで詰んで再挑戦の為にクソ長いパスワードを何度も打ち直しているうちに心が折れて投げ出したものだ

 だが、今回の挑戦はファミコンジャンプミニを使用しているのでクソ長いパスワードなど必要なく中断再開が可能である。…コントローラが小さくて操作し辛いのが難点だが。さあ、今こそ三十三年越しのリベンジを果たす時だ

 という訳で、具体的な攻略に移るのだが、先にも述べた通り最終決戦は極端な相性ゲーであり、相手の行動がランダムっぽいので運悪く必殺技を連発されたりすると事故る事もあるが、基本的には以下の通りにやればアッサリとクリア出来る。なので、自力でクリアしたい方は読まないように

 

 

 まず最初に戦う事になるのは大豪院邪鬼。相性が良いのは加納、獠、球一あたりで、その中から一番育っている仲間を出そう

 2人目はDr.マシリト。相性が良いのは加納、獠あたり

 3人目はキン肉マンフェニックス。相性が良いのは万吉、桃

 4人目は峠球四郎。抜作だと相手の必殺技を無効化出来る。

 5人目はジノ・ヘルナンデス。…いや、ヘルナンデスはライバルではあるものの悪役ではないだろ。明らかに場違いだが、実はこいつが一番厄介な相手で、こちらの攻撃をランダムで無効化したりはね返したりしてくる。相性が良いのはケンシロウだが、運悪く無想転生がはね返された時には物凄いダメージを喰らってしまうのでそうならないように祈れ。攻撃が当たりさえすればすぐに終わる

 6人目はライエル。相性が良いのは翼や万吉

 7人目はラスネール。ランダムで攻撃をかわす事があるのと、倒しても3回まで復活するという特性があるが、仲間にしてから一度も戦闘させてないキン肉マンでも倒せる程度。…なのだが、ここに大きな罠がある

 それは何かというと、今回の記事の為に色々試して気付いたのだが、途中で仲間がやられたり引っ込めたりして交代すると倒した回数にリセットが掛かるっぽいという事だ。なので、2度3度と倒しても復活するのを見て、コイツは倒すのに特別な条件があるんじゃないかと考えて色々な仲間を出して試してみると、その度に倒した回数にリセットが掛かって永久に倒す事が出来ないのである。今となっては記憶にないが、当時の私が詰んでしまった原因は主にコレだったのかもしれない

 

 いや、ふざけるな

 

 まあ、ファミコンジャンプミニだけの不具合で、実機ではそんな事ないかもしれないが、私は持ってないので誰か持っている方が居たら試して欲しい。実機でもやはり同じだったらマジ許さん。尚、他の相手も仲間が交代すると体力が全快するようなので、瀕死の仲間がいるから捨て石にしてやられるまでに少しでも相手の体力を削っておこうなどという行為には全く意味がない。まさに無駄死にである

 8人目はヒゲゴジラ。相性が良いのは悟空、アラレ、獠あたり。獠は邪鬼、マシリトとも相性が良いので、戦力が足りてなくて詰んだ人は獠を優先して育てよう

 9人目はエシディシ。戦う前にエリア5攻略時に聞いたヒントを思い出そう

 という訳で、悟空の太陽拳。悟空がどんな状態だろうが問答無用で一撃死する

 10人目は赤カブト。こちらもアラレの遊ぶだと一撃。

 11人目はサガ。相性が良いのは抜作。幻朧魔皇拳を喰らうと自分で自分を攻撃してしまうので注意。相手が後攻で喰らった場合はダメージを減らす為に次のターンでは通常攻撃を選ぶべし

 12人目はラオウ。心情的にはケンシロウを出したいところだが相性は普通。しかもヘルナンデスに無想転生をはね返されて瀕死なのでたろーを出す

 そしてついにラストの13人目マジュニア。戦う前にこちらのヒントを思い出そう

 神の力、という訳でゴッドサイダーの霊気を投入。神魔碑文でアホみたいなダメージが出てアッサリ倒せる。なんなら通常攻撃でもいい。…ラスト中のラストがこんなのでいいのか

 という事で初プレイから三十三年にしてようやくゲームクリア。流石にエンディングは見せられないので、見たい方は自力でクリアしよう

 

 さて、これで本作品を批評する権利を得た私だが、最後までプレイした事で評価は変わっただろうか?

 答えは否である

 良い所が全く無かったとは言わない。(当時の)ジャンプ歴代の人気作品のキャラが大勢出て来る豪華さ、そして、作風の全く違う作品のキャラ達によって織りなすカオスな展開は本作品ならではだ。だが、それは各作品のおかげであり、ハッキリ言えば誰が作ろうとそうなるだろう

 また、本作品の最も駄目な所として挙げていた戦闘がつまらないという点は、出来るだけ戦闘を避けるという攻略方針のおかげでだいぶマシになった。が、新たに発覚したラスネール戦のクソ仕様はその分を差っ引いてもまだ余りある程だ。それ以外にも記事中で触れたが、アイテムがスタック出来ないとか重要なキャラが消えて一度スクロールアウトしなければ姿を現さないとかプログラムの稚拙さからくるプレイアビリティの低さが目につく

 でもそれは古いゲームだから仕方ないのでは、などと言ってはいけない。本作品が発売された89年にはファミコン市場は成熟しきっており、その前年には既にシリーズ屈指の名作と評価されているドラクエⅢが発売されていた程だ。それどころかアイテムのスタックなんか初代ドラクエ(86年)の時点で実装されている。最近、本作品に限らず当時クソゲーと言われた作品を再評価する流れが一部にあるが、私に言わせればその多くは当時の技術レベルを不当に低く評価して相対的にハードルを下げているに過ぎない

 百歩譲ってプログラムの稚拙さは仕方がないとしよう。ならばそれをカバーする工夫があって然るべきだが、現実はエリア5や最終決戦前に回復できる所が無いなどむしろ足を引っ張るような仕様となっており、プレイする者の気持ちなどまるで考えていない。キャラゲーなんてそんな工夫しなくてもどうせ売れるという思想が透けて見えるようだ

 そんな訳で今回もこの言葉で締めくくらせていただく

 

 こいつはくせえッー!、ゲロ以下のにおいがプンプンするクソゲーだぜッーーーー‼